歯科矯正用のワイヤーにはニッケルやクロム、ステンレスなどさまざまな種類の金属が使われていますが、チタンもその1つです。
チタンはゴルフクラブや車のエンジン部分、メガネのフレームなどにも用いられている金属で、3つの大きな特徴があります。
それは「軽い」「強い」「錆びない」で、銅の約半分、鉄の約6割程度の重量ながら耐食性や耐久性に優れています。
またイオン化しにくいことから、金属アレルギーが出にくいという特徴もあります。
そのため生体親和性が高く、歯科医療の分野においてはインプラント(人工歯根)の主要材料としてもおなじみです。
矯正用のワイヤーではチタン単独のほか、ニッケルチタンという合金タイプもよく使われます。
合金タイプは弾力に優れ、形状記憶性能を持っているのが一般的です。